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ひこにゃんの住む、井伊家縁の彦根に旅立つ。
井伊家と言えば、徳川4大名であり江戸から明治へと歴史が動いたあの大老井伊直弼の生れ故郷。その井伊家の城である彦根城は国宝4城のうちの1城に数えられ、落城することもなくその堂々とした天守閣が現存している。今年はその彦根城築城400年にあたり、これを記念した『国宝・彦根城築城400年祭』が11月25日まで開催されているのだ。

東京駅からは東海道新幹線ひかりに乗り、約2時間で彦根への乗り換えに便利な米原に到着。
米原駅のホームから乗り換え改札へはエレベーター・エスカレーターが整備され、自動改札を通り、そのまま3番線へスムーズに行ける。ここからはローカル線利用なので乗り換え待機時間があるものの、乗車すれば約5分で到着する。運賃の180円は彦根駅で精算が必要だ。
ちなみに新幹線の米原迄の料金は指定席利用で片道12,060円・回数券利用ならばだいたい11,200円程度。東京駅は始発なので、行きのみ自由席で片道11,550円でも支障はないだろう。

彦根は琵琶湖畔の城下町。京都に程近く、現地の方々は京都弁をお使いで、そのイントネーションはとても優しい。
駅の改札の上の看板で彦根城と、刀を「シャキーン☆」と掲げたひこにゃんが出迎えてくれた。駅の窓からは実物の彦根城も見える。
改札を出て左手の西口へ。駅前からは城へと続く駅前お城通りが伸びており、大人の足では15分程度で彦根城の内溝に到達。この駅前お城通りは彦根城の内溝に向かって一直線に伸びているので、城迄の道のりを迷う事もないだろう。


今回の私達の旅は、ほぼバックパッカー状態。いかに安く、いかに彦根を満喫するかに重点を置き、食事も極力地元のお店で取れるように計画。宿は素泊まりが可能で、駅前徒歩1分という好立地な「ホテルエスタシオンひこね」にお世話になった。清潔感のある部屋は和室・ツインルーム・ダブルルームなど数種類用意されていて、全室LAN完備、PC貸し出し可、無料マッサージチェア各階設置、禁煙ROOM有等、至れり尽せり。コインランドリーまでも完備しているので、長期滞在やビジネスマンにはもってこい。チェックイン前に手荷物の預かりもしてくださる。ほぼ寝に帰るだけなので、一泊11,500円のダブルルームをチョイスした。

早速チェックインを済ませ、機材を片手に彦根城へ。駅前お城通りをどんどんと歩き、実行委員会事務局がある市役所が右手に見えれば城の内溝までもう少し。
突き当たりの護国寺を左折すると彦根キャッスルホテルがあり、そのすぐ脇が中濠と城の石垣。
この中濠に身を乗り出すようにして桜が枝を伸ばし、春を謳歌するように薄ピンクの花が咲き乱れていた。東京では既に葉桜になりかけている桜が、ココでは今まさに満開で、木々が植わった山の頂きには白壁が美しい天守閣。

はぁ〜・・・。なんと雅な景色。

日がだんだんと斜になりつつある為に入城はまた後日とし、お世話になった珈琲処「ござれ」へ向かう。


「ござれ」は先程の護国寺向かって右手にある懐かしい感じの喫茶店で、30年前に学生さん方が持ち寄ったモノを置いてのスタートしたのが元だそうだ。何種類ものコーヒー以外にケーキやカレー、スパゲティ−等の軽食もいただけて、営業時間は20時と彦根にしては遅く、コーヒー一杯400円前後とリーズナブル。
こちらではさくらのシフォンケーキと珈琲のセット600円を頂き、しばし休憩。コーヒーはとてもまろやかで優しい味がして、とっても飲みやすい。さくらのシフォンケーキはフワフワで、細かくした桜の葉が生地に練り込まれていて風味がとても春らしい。付け添えの生クリームも甘過ぎず、あっという間にぺろっと美味しく頂く。美味しい♪

エネルギーチャージした所で、密かな人気者である「寺子屋 力石」のキャラクター「しまさこにゃん」に会いたくて、花しょうぶ通り商店街をお散歩することにした。
「ござれ」にあった彦根観光マップ片手に、方向だけを掴み、ありがちな大通りを歩く事を避けて路地に入る事しばし。城下町だっただけに、立派な武家屋敷跡や社寺が所々点在し、歴史の重みを感じずにはいられない。
こちらは長野義言屋敷跡で、この界隈は昔元安養寺町と呼ばれていたそうだ。

くねくねと1時間近く路地を歩き、花しょうぶ通り商店街入口に到着。
くねくね歩かなければ、彦根城からは20分もしない位、彦根駅からは10分位の位置関係にあるだろう。

古い街並が残るこの商店街は、江戸初期に作られた城下町特有の戦略的町割の名残がある為に一カ所も十字路が設けられおらず、総べてがT字路。メイン通りの道幅は4m前後、T字に伸びた横道が2m前後といった所だろうか。
両脇に建てられている建造物(家屋)は特徴的で、天井が低く、横に広い二階建て。一階部分の軒先きの一番低い部分は、160〜170cm程度だと思う。
玄関間口は建物に対して適度な比率に見受けられた(京都のように狭小さくない)。

「しまさこにゃん」がキャラクターの「寺子屋 力石」は、現存している町屋をそのまま利用され、入ってすぐは土間・その右手には板張りの部屋・室内奥の天井は木材の組目が見え、なんとも言えない趣きがあった。一部ひこにゃんグッズや、しまさこにゃんグッズの販売もされており、休憩ができるようにコーヒー(200円)も注文できる。
寺子屋ということで様々なカルチャーカリキュラムが用意されていて、彦根史談もあれば、ボランティア支援、パソコン教室、手作り甲冑講座、彦根観光座談会なんかもあるそうだ。
その板張りの部屋には、生徒さん手作りの甲冑が並べられていて、どれも本物そっくりで立派。この兜の並びに、近所で見たキャラクターが兜を被っていた。男女ペアで・・・。「ヤバそうなので画像はあげられません」とだけ、言っておこう(笑)
こちらにしまさこにゃんの姿はなく、「キャッスルロードらへんを歩いてたよ」とのありがたい目撃情報を元に、夢京橋キャッスルロードへと向かった。

花しょうぶ通り商店街から夢京橋キャッスルロードへは、ほぼ直線で到着。大体15分程度の距離だろうか。途中、ひこにゃんグッズを製造・販売している「平和堂」や「トラヤ」発見。グッズを購入した事があるだけに、ちょっと感慨深い(笑)
そして、夢京橋キャッスルロード手前の四番町スクエア付近で遠くから甲冑(本物で20kg位あるらしい)を身にまとった甲冑隊と一緒に威風堂々と歩いて来るしまさこにゃんと無事にエンカウント。
近付いてゆくと、お付きの方がさこにゃんと「ちゃんばら」をしてくれて、自分の刀を構えるさこにゃんはどことなく凛々しかった。
さすがに安土桃山時代の武将・島左近がモデルだけあるさこにゃん。
さこにゃんは「ちゃんばら」後に、近くにあった三角コーンをパンチ。三角コーンの次にあったコンクリートもパンチ。まったくもって自由奔放(笑) ここらへんのゆるさもさこにゃんらしい(笑)

一旦近くの商店街の喫茶店に立ち寄り後、また歩き出すご一行は夢京橋キャッスルロードに到着。
夢京橋キャッスルロードはお土産屋さんやお食事処等が軒を連ね、彦根城北側にある京橋から伸びた約350mの通り。城下町の伝統を継承した格子窓・袖壁・白壁・軒庇が続く町並みを再現した古くて新しい、歴史のある通りである。
一行がどんどんとお城方面に進むにつれ、だんだんとギャラリーが増え てゆき "一団" という呼び方が相応しくなっていた(笑) お子さんがさこにゃんと平走している姿がとても微笑ましい。
途中、さこにゃんはとあるお店のショーウィンドーに飾られるひこにゃんのぬいぐるみを発見。足を止めて両手をガラスにくっつけてじーっとひこぬいを見つめていた。会いたいのかな?
個人的にはコラボシーンが見たいんだけどね(笑)

さこにゃんご一行様は、酒屋さん「林屋」前のベンチで休憩。
この「林屋」さんでは通常のお酒もさることながら、ハンドタオル等のさこにゃんグッズ、ひこにゃんラベルとさこにゃんラベルの日本酒ワンカップも販売。
ショーウィンドーには、さこにゃんがさこにゃんラベルのワンカッフを飲んでいる写真が展示され、さこにゃんのイラストとさこにゃんのウィキをプリントしたものが柱に貼ってあった。
お見受けするにかなりのさこにゃん贔屓店で、島左近の主人である「石田三成」という名の日本酒も販売。夢京橋キャッスルロード内のさこにゃんのベースキャンプ的な香りがした。
ココでもさこにゃんは刀を抜いて、軽く殺陣。
店先に置いてあった酒樽を刀で突いたり、甲冑隊の一人のお腹も突いたり、自ら切腹したり(笑)
縦横無尽の自由人・さこにゃんのキュートな一面を見る事ができ、そのスティッチ的なやんちゃっぷりに魅力を感じずにはいられない。ピンはゲットしたので、今完売しているしまさこにゃんぬいぐるみを予約しようと思った(笑)

さこにゃんとお別れして、宿に戻る。
散策を始めてからだいたい3時間近く歩いていたようで、お部屋でしばし休憩。夕食には地元のマクドナルドでメガマックを食べ(爆)、部屋でネットをして過ごしていた。
ら、あまりにも静か過ぎて窓の外を見てみると、夜20時の時点で駅前のスーパーは閉店し、さらに自動車も通らず、人の姿も無い。
聞こえて来るのは電車の通過する音だけである。あぁ。ローカル。

明日は朝一番・9時30分からのひこにゃんグリから活動を開始しようと、千葉にいる時よりも早めに床についた。


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