.......

.......



龍潭寺発、最終の「彦根ご城下巡回バス」に乗車し、夢京橋キャッスルロードへさこにゃん探しに向かうことにする。バス乗車中は観光ガイドさんから興味深いお話を伺った。それは、琵琶湖名産“鮎”について。
その昔。琵琶湖に生息する鮎は、大人になっても10cm程度にしかならないことから「コアユ」と呼ばれ、通常の鮎(大きくて20cm程度に育つ)とは別種なのではないかと言われていた。しかし、動物学者の石川千代松博士は「コアユ」が通常の鮎と別種ではない事を信じ、『「コアユ」が小さいのは琵琶湖の湖内に閉じ込められている環境(栄養が少ない)が原因ではないか?』と考えた。そしてソレを実証するべく琵琶湖の「コアユ」を多摩川に放流し、体長の変化(成長)実験を試みたところ・・・放流された琵琶湖の「コアユ」は通常の鮎と同じサイズに大きくなったと言うのだ! これはすなわち、栄養を与えれば通常サイズに育つ=「コアユ」は通常の鮎と同じ種類であると立証したとともに、鮎養殖のキッカケにもなったようで、現在でも琵琶湖から鮎の稚魚が各地に放流されているそうな。
ほほぅ〜。鮎が名産なのは知っていたけれど、こんな歴史があったり、各地に稚魚が放流されているのは知らなかったなぁ。その石川千代松博士の胸像が「彦根ご城下巡回バス」の運転経路に建立されており、バスの車窓からちらっと拝見させて頂きました。


バスは目的地、夢京橋キャッスルロードに到着。やっぱり、懐かしい街並♪
私達はそのまま酒処「林屋」さんに直行。母は店内でお土産の地酒類を物色。どうやらひこにゃんワンカップと、梅果実酒(ワイン風)がツボに入ったようで、宅急便で送ってもらえたら良いなぁ〜と、何やら企んでいるようだ。
私はさこにゃんが自分(?)・嶋左近の墓参りに行った時の写真を見つけ釘付け!! お墓の前で膝まづき、両手を合わせているさこにゃん・・・。ドコから見ても、さこにゃんはりりしい( ̄ー ̄)
女将さんに許可を頂いて、パネルの写真をデジカメにて収めて参りました。コレが、先週15日・台風で新幹線が止まってしまった日に開催されていたようなんですよ〜(T-T) 行きたかったなぁ・・・。
ならば生さこにゃんとエンカウントする手がかりになればと、女将さんにさこにゃんが来ていたかどうか伺うと「来ていたけれど、今日は忙しかったみたいで、もう帰っちゃったのよぉ〜。」とのこと。ああ、、、、さこにゃん。母にさこにゃんの凛々しくもやんちゃで、わんぱくな所を見せたかったから、会えなかったのは残念でならないわ。
そんな悔しがっている私を横目に、母は誰にお土産を買って良いのか判らなくなってしまったようで、考えてから出直す事に。「林屋」さん、お邪魔しました(-人-) また来ます。

まだ日も明るいので、四番町スクエアに立ち寄った。噂では、まだ町内に「ひこにゃん文化祭」に合わせて作成された垂れ幕が飾られているとのことだけど、、、あったー!!! 案外、町中至る所に飾ってありました。この色とりどりで華やかな垂れ幕があるお陰で、町はとてもかわいらしくも優しい雰囲気になっている気がして自然と目尻もさがります。幼稚園児ちゃんが作成した垂れ幕が、ほほえましいことこの上なし(^ ^)
さこにゃんが描かれた楽しい作品もある中で、個人的にはこの、鮮やかなピンク色と青のコントラストが綺麗な垂れ幕が一番の好みです(^ ^)

暫し、垂れ幕ウォッチングを楽しみ、彦根らぼらとりぃ社さんのショップへ。
目印として入口にはしまさこにゃん、やちにゃん、三成にゃんの看板が出ていました。店内は前回伺った時と間取りが代わり、段々になっていた机が総べてが平机に。そして入って右側の壁は全面が間仕切りをされた棚になっていました。ひこにゃんを唄ったCDだとか、ひこにゃん以外のグッズなんかも展開。品数が増えてたなぁ〜。そう、前回お迎えしてくれたひこにゃん看板は、別の場所でお仕事をているようです(笑)
小腹が空いたので、町内中心・四番町ダイニング十字路横に出店されているタコ焼き屋さんにてタコ焼きを頂く。母にご馳走してもらったのでお値段覚えていませんが、、、300円前後で8コ入りだったような、、、曖昧な記憶ですが(笑) できたて熱々で、ハフハフしながら美味しく頂きました♪ 

町を歩き、やっと今回の宿『彦根キャッスルホテル』さん到着。
フロントにて鍵を頂き、自室になった5階・最上階のお部屋は・・・お城のほぼ正面!!!!
すげーっっっ! こんなアングルからお城を見る事なんてなかったので、かなり感動!!! 眼下に広がる内濠。そしてその上に枝を垂らす深緑鮮やかな葉桜はお見事。桜の花が咲いている時のイメージがあるから、春に来たらさぞかし美しかったろうなぁ〜と、想像した桜に胸がジーン・・・。
落ち着いた所で、お部屋探検。目が止まるのは、折り紙で造られた色々なおもてなしアイテム。例えば、お菓子箱。客室係りの方のお名前紹介。「無事カエル」という事で、かえる2匹。ナイトテーブルにはお花のような箱が折られていました。折り紙の種類も通常の折り紙と千代紙とを組み合わせていて、人の暖かみを感じて気が緩む〜(^ ^) 
そして、一番の目玉はユニットバス。とにかく広い。ユニットバスの面積だけでも、畳み3帖位あったんじゃないかなぁ〜? バスタブの全長は2m近くありそうだし、洗面所の鏡はユニットバスの面積に合わせてバカでかい。トイレとバスタブとの間も広いから、変な話し、同時利用でもあまり影響が出ないであろう広さって感じです(笑)
デスクは正面に鏡があり、鏡向かって左にテレビとネット線。テレビの下には自由に使える小さい冷蔵庫。鏡の右には浴衣等が入れられた低い小引き出し。クローゼットはなく、フックが3つ壁に設置されていたのが、部屋を広くする工夫だと思う。正直、クローゼットってあってもあんまり意味ないしね(爆)
窓は部屋の突き当たり。窓際には丸テーブルとイスが2脚。椅子が座りやすくって、お気に入り。

探検終了。疲れが少し取れた所で、今夜のディナーに向かう。
ちょっと(いや、大分)気張って、夢京橋キャッスルロードにある近江牛専門店の『伽羅』へ。ここは『千成亭』のレストランで、高級近江牛のお店。夜の部のお料理は、1食6,000円超えが主流という・・・。なんとも思いきった所に乗り込んで行きました(汗)
入口ののれんをくぐると趣のある石畳に迎えられます。この時点でなんかいい〜♪
突き当たりの右手にお店入口。歴史ある立派な民家にお邪魔するような感じの玄関で靴を脱ぎ、靴はすぐ横の下駄箱へ。時間も丁度良かったのか、直ぐにお席に案内して頂きました。
お席は座敷きで3組み分のテーブルがあり、先にいらしていた方々はしゃぶしゃぶやすき焼きを楽しまれています。私達もメニューに目を落とし、何にするか検討。母は小食で肉があまり得意ではないので、「近江牛ステーキ茶漬け」(3,980円)あたりが分量的にもお値段的にもイイかなぁと思っていましたが、、、勢い余ってコース仕立てになっている「近江牛すき焼き」(6,300円!!!!!)を頼む。すき焼き(お肉お一人150g位)の他に食前酒、前菜、副菜、ご飯(又はうどん)、香の物、水菓子がついていて、間違い無く分量が多い事が予想される。
さらに母も私も、すき焼きなんて旅館の夕食で出る小さい鍋以外は1回・浅草でしか食べた事がないから、どうやって食べたら良いのかも曖昧・・・。きっと私も母も、お店のお姉さんがやってくださるような気配をお互いが察したからこそ、頼んだに違いありません(笑)

テーブル担当のお姉さんが食前酒、前菜、副菜、生卵等をテーブルに並べて行きます。食前酒は梅酒。前菜・副菜は鮎等のお魚で、さっぱりとしていながらもまろやかで上品なお味♪
ペロッと平らげた頃、テーブルに七輪が到着。なんと炭火すき焼きです! 私も母も七輪でのすき焼きがどんな物なのか興味津々。やがてお店のお姉さんが大きいすき焼き鍋に脂身を入れ、まずは近江牛を母と私の分を1枚づつ焼いてくれました。お肉はめちゃめちゃ大きく、大人の男性の掌程あったでしょうか。じゅーじゅーと音を立てつつ、段々と色付き始めたところで割り下をちょっぴり加えます。それを眺めながら生卵を一心不乱に溶く親子。お肉に少し赤味が残ってるなぁ〜位の焼き色になった所で、それぞれの溶き玉子の小皿に取り分け。お姉さんは続いてすき焼き作成に取りかかっていました。
では早速。いっただっきまぁ〜す(^▽^) もぐもぐ・・・・

・・・(☆_☆)!!! きらーン

また「美食」の扉を1つ開けてしまった。

なんとも言えないお肉と生卵のハーモニーっっ 程よい甘さと塩味が効いたこくのある割り下との相乗効果も素晴らしく、肉は軟らかふんふわりん。相変わらず、噛まずに口の中で溶けて行くんですわぁ〜・・・。肉苦手の母ですら、すんなりと完食。曰く「今迄食べて来たお肉って、一体なんだったのかしら」だそうです(笑)
そしてメインのすき焼きどぉーん!!
ぐつぐつと音を立てている所を、母と二人でつつく。さっきのお肉1枚で満腹になっている母はお野菜ばかり食べ、私は母のお肉を譲り受けてお肉を食べていきます。このお肉に白米が合う事合う事!! 満腹になりかけていても、白いご飯と一緒に食べたお肉の方が格別に美味しいんです。でも、腹は膨れる訳で・・・(笑)
お肉を残しちゃもったいないからそりゃもう必死。最初は味わっていたお肉の味も、最後の方になると苦しくて苦しくて、とにかく飲み込むので精一杯。お肉は無事に完食できましたが、デザートは入らなかった(>_<)

もう近江牛は一生分食べた気がします。(どんだけーっ! (笑))

膨れた腹を撫でつつ宿に戻る。
4月にお堀がライトアップされていた記憶があったので、ついつい京橋を渡り内濠沿いまで行きましたが・・・そこは暗闇だった(笑) 所々電灯は付いていたものの、カナリの「夜道」っぷりに母はビビっていたようですが、人っ子一人居なく、静かに眠っている金亀山の姿は、なんか、こう、、、心に染みました。
内濠から中濠へ。すると佐和口多聞櫓や石垣の桜がライトアップされていて、水面に反射するそれらが風にゆらゆらと揺れていた。犬のお散歩にいらしている地元の方とも遭遇し、『彦根キャッスルホテル』側のT字路に到着。
フと、中濠の角から後ろを振り返る。自分の中の時間が止まり、一陣の風が吹き抜けて行った。


桜の花の季節にも、足を止めたこの同じ場所。あの時はピンクの桜にばかり目が行ってしまったけれど、現在の葉桜の方が白亜の城の美しさが際立っている。
葉桜、佐和口多聞櫓、彦根城が写り込んだ水面。シンメトリーは、実に美しい。

部屋に戻っても、窓からお城を愛でる。ずーっと観ていたい景色。
ホッとしたのか、瞼がくっつく。



彦根の旅 夏・初日。22時就寝(笑)



.......